ボイデヤ®錠の服薬を始める前に
通常、 ボイデヤ®錠に併用するユルトミリス®またはソリリス®による治療を開始する2週間前までに髄膜炎菌ワクチンを接種します。
髄膜炎菌ワクチンは5年ごとを目安に追加接種することが推奨されています。
免疫抑制剤などを投与されている患者さんには髄膜炎菌ワクチンの第1期接種として8週以上間隔をあけて2回接種することが推奨されています。
次回のワクチン接種について、担当医師と相談しましょう。
ボイデヤ®錠の治療を始める前に医師から説明を受けてください
PNHで十分な効果が得られないと診断された後に、担当医師から、ボイデヤ®錠治療によって得られる効果と、治療中に生じるかもしれないリスクについて十分に理解できるまで説明を受けてください。
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ボイデヤ®錠により感染症、特に髄膜炎菌感染症などに対する患者さんの抵抗力を低下させる可能性があります。安全性に関する注意として、この薬による治療開始前に、髄膜炎菌感染症などに関して十分に理解できるまで説明を受けてください。
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髄膜炎菌ワクチンの接種の必要性について十分に理解できるまで説明を受けてください。患者さんの安全を確保するために、ボイデヤ®錠の国際共同臨床試験では、すべての患者さんに髄膜炎菌ワクチン接種を実施しています。必要性を理解いただき、ワクチン接種が適切に実施されていることを確認してから治療を開始してください。髄膜炎菌ワクチンは5年ごとを目安に追加接種することが推奨されています。
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ワクチン接種をしても完全に髄膜炎菌感染症を予防できるわけではありません。
ワクチンの接種は、感染症が発症するリスクを減らしますが、完全ではありません。さらに、ワクチンにも望ましくない副反応が報告されています。ワクチン接種に際しては、ワクチン接種の良い点とリスクについて十分に説明を受けてください。 - ❹
患者さんに、ボイデヤ®錠による治療のすべてを十分にご理解いただくことが非常に重要です。
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疑問点、不明点があれば、担当医師にご質問ください。
服薬に注意が必要な患者さん
下記に該当する方は、ボイデヤ®錠の服薬に影響する可能性がありますので、注意が必要です。
該当する方は担当医師または薬剤師に必ず伝えてください。
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併用に注意が必要な他のお薬*を服薬している方
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髄膜炎菌感染症にかかったことのある方
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感染症にかかっている方または感染症が疑われる方
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腎機能が低下している方
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肝機能が低下している方
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妊婦または妊娠している可能性のある女性
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授乳中の女性
* ジゴキシン、タクロリムス、フェキソフェナジンや、ロスバスタチン、アトルバスタチン、メトトレキサートなどは、ボイデヤ®錠と一緒に内服すると体内でこれらの薬剤の濃度が高くなり、副作用が出やすくなる可能性があります。
服薬できない患者さん
下記に該当する方は、ボイデヤ®錠による治療を受けられません。
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髄膜炎菌感染症にかかっている方
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ボイデヤ®錠の成分に対して過敏症を起こしたことがある方